私のこのコメントに対して、がっかりした人もいるかもしれない。だが、物事は現実的に客観的に見て、未来のことについて話し合っていかなければならない。ただ、自分たちの能力以上のものを望むと、そこに待っているのは失望ということになる。
イビツァ・オシム、サッカー日本代表監督就任会見より。
これだけの短期決戦で実力云々を語るのは愚行ですが、かなり自由に12球団から選手を選べるにも拘らず、ユーティリティの森野を呼んだ上に川崎、西岡、宮本、荒木という俊足巧打ながら非力な二遊間内野手を3人も選んだり、リーグ戦でライトが定位置のGG・佐藤をレフトに置いたり、中継ぎ投手を一人も連れて行かなかったりしたら、つっこみどころに事欠かない感じですな。もっとも「金メダルを取った女子ソフトチームはアマチュアに比べて、プロだけで編成されて好待遇な男子野球チームの体たらくは云々」という意見も、金メダルを取った韓国チームや銅メダルに輝いた米国もプロ選手である事や、他国のソフトボールチームもまた日本同様にアマチュア編成であるという事実をほったらかしにした、日本伝統芸のスモール煽てた挙句に吊し上げボールって感じで宜しいんじゃないでしょうか。
ちなみになぜスモールボールが功を奏さないかという話は4年半前に取り上げたので再掲します。
【見ている分にはスリリングで好きですけど】
以前犠牲バントが殆どの場合に於いて非効率的な得点手段であるという事を書いた後に、取り上げるとお約束したままほったらかしになっていた盗塁の得点効率についてお話しします。
結論から申し上げると、盗塁は見た目の派手さに比べて得点への貢献は極めて微小です。ただ、犠牲バントのように得点の確率を下げるものではありません。『マネーボール』中でも、SabermetricianのBill Jamesが得点への貢献度を数値化したRuns Created初期の算出式に盗塁数を組み込まなかった理由は、盗塁が実際の得点に殆ど関係していないことを理由に挙げていました。が、文中には何故得点にその理由について具体的な説明がなかったため、ここで盗塁と得点の関連性について言及してみたいと思います。
ランナー 0アウト 1アウト 2アウト
なし 0.57 0.31 0.12
1塁 0.97 0.60 0.27
2塁 1.18 0.73 0.33
3塁 1.52 1.00 0.41
なし 0.57 0.31 0.12
1塁 0.97 0.60 0.27
2塁 1.18 0.73 0.33
3塁 1.52 1.00 0.41
上の表は、2000年シーズンにおける全シチュエーション毎の平均得点値です。例を挙げると、ノーアウト一塁時に期待される得点は0.97で、そのランナーが二盗に成功するとその期待値は1.18に上昇するというわけです。増加した得点期待値はたった0.21で、打者がヒットや四球で一塁に出塁したノーアウト時の期待値の増加分、0.40(0.97−0.57)の約半分しかありません。この表の数字を実例に当てはめると、2000年度のNL盗塁王に輝いたフロリダ・マーリンズのルイス・カスティーヨが記録した、62盗塁による得点期待値の増加分は僅か13.02点(0.21×62)ということになります。
ここまで読んで、「13.02点でも貢献しているから盗塁する価値があるのではないか」と考えた読者の方もいらっしゃるかと思われます。しかしこの13.02点という数字は最終値ではなく、実際は更に低い値になります。というのも、カスティーヨは62盗塁に成功した裏で、22盗塁に失敗しているからです。つまり、13.02点という数字は盗塁失敗時における得点期待値の減少分を含んでいない数字であるということです。期待値0.97のノーアウト1塁から盗塁して刺されて1アウトランナーなしになった場合、期待値は0.31にまで減少します。減少分は0.66と、盗塁成功時の三倍ほどです。
失敗時の減少分を計算式に組み込むと、0.21×62−0.66×22=−1.50。盗塁による得点の貢献度はマイナスとなり、盗塁を試みない方が良いという結論になります。2000年におけるカスティーヨの盗塁成功率、74%という数字はこの年のNL平均盗塁成功率(69%)を上回っていますが、上記の期待値で盗塁により得点を増加するためには75.9%の成功率が必要です。
この値はカスティーヨの盗塁は全て2盗であると仮定した数字のため、増加分が高い二塁から三塁への盗塁(ノーアウト時0.34増加)を考慮に入れていませんが、三盗が全盗塁数を占める割合が10%前後と少ない事と、進塁による増減値が低下する1アウト、2アウトの場合(例:1アウト時に二盗を成功させた際の増加分は0.13となり、アウトになった場合には0.48減少するため、得点増加にはより高い盗塁成功率が必要)も計算に含まれていないため、盗塁の8割は1アウトもしくは2アウト時にされるという事実を考慮すると、ある程度相殺されるものと思われます。
また、「大量得点でなく、接戦で1点が欲しい時はどうなの?」という疑問に関しては、こちらの表をご覧下さい。
ランナー 0アウト 1アウト 2アウト
なし 0.30 0.18 0.08
1塁 0.45 0.29 0.15
2塁 0.64 0.42 0.22
3塁 0.86 0.67 0.28
なし 0.30 0.18 0.08
1塁 0.45 0.29 0.15
2塁 0.64 0.42 0.22
3塁 0.86 0.67 0.28
表内の数字は、どれだけ得点できるかを表したものではなく得点の確率です。この数字を基に採算が取れるノーアウト1塁からの盗塁成功率を導く計算式は、(0.64−0.45)]=(0.45−0.18)×(1−])となり、1点を取る確率を上昇させるために必要な成功率は先程よりもかなり低い58.7%となります。この数字が平均の成功率よりも高い事から、1点を取りに行く手段として盗塁は有効な手段であると云えます。
ところで、ここでことわっておかなければいけない点は、参照した2000年シーズンの出塁率(.338)と長打率(.432)は近年の他シーズンと比べて極めて高く、それにより得点期待値もまた同様に歴史的に高いシーズンであったという事です。ちなみに2000年より低い出塁率.327、長打率.404を記録した1987年の得点期待値は以下の通りです。
ランナー 0アウト 1アウト 2アウト
なし 0.45 0.25 0.10
1塁 0.78 0.48 0.21
2塁 1.07 0.70 0.35
3塁 1.28 0.90 0.38
なし 0.45 0.25 0.10
1塁 0.78 0.48 0.21
2塁 1.07 0.70 0.35
3塁 1.28 0.90 0.38
この数字を基に算出される損益分岐点となるノーアウト1塁からの盗塁成功率は、64.6%となり、2000年の75.9%を10%ほど下回ります。つまり2000年というシーズンの異常さ(特に長打率)を考慮すると、通年平均における採算が合う盗塁成功率は75.9%よりも低いもの、おそらく例年の平均成功率に近い70%前後になりそうです。ちなみに2003年シーズンは出塁率.332、長打率.417と、前述した2シーズンの真ん中に位置する数字を記録しました。
入手可能なデータが限られているため極めてラフな計算のみを利用し、盗塁が投手に与える心理的影響を考慮していない文章となりましたが、盗塁における得点効果の低さが伝われば幸いです。つまりSabermetricianの総意としては、盗塁そのものが駄目だというのではなく、平均の成功率ではリスクが高すぎる得点手段であるという事です。1982年、MVPに輝いたリッキー・ヘンダーソンは130盗塁を記録しましたが、Bill Jamesが算出したリッキーの盗塁が貢献した得点数は、シーズン僅か4.5点だったそうです。
しかし時差のない地域での五輪中継だと、深夜のテレビショッピングでなくゴールデンタイムの高視聴率バラエティ番組を相手に放映する必要があるからか、日本人が出てくる競技は殆ど放映されませんでしたね。これだけ決勝戦の行方を知らないオリンピック中継は初めてです。そんなに日本選手だけが見たかったら、国内の大会を見ていれば良いんじゃないかなとは思いますが、つくづく日本のスポーツ中継の大半の質は、相変わらずCG花火や口パクを笑い飛ばせないぐらい人為的に下らないです。
一方、欧州開催五輪に出がちな、アジア人にはどうにもなじめない全身水色の妖精みたいな連中が出てこなかった分だけでも、開会式セレモニーの出来は良かったと思います。舞台裏でこそこそチベット人を虐殺しなければなお善しだったんですけれど。
ミャンマーの台風被害とか、本当に忘れてるよな。


前回SDの試合を見たのがちょうど6年前の9月 Hoffmanが休養あけで初登板 Giles のtrade直後で Greenのデビュー戦でした。現在はそのときとよく似た成績ですがSeptember call up でLeBlanc Antonelli が登場するし、すでにMajor 入りしているHeadly Hundley など若手が出てきているので来年は期待したいところです。
Jack MurphyもPetcoも投手有利な球場なのに、良い投手が滅多に出てこないあたりが哀愁を誘います。
6年前にグリーンのアクロバット守備を初めて見た時の印象は忘れられません。最近は9月に優勝争いをしていたので、September Call Upで有望株を楽しむ余裕ができて嬉しいです(負け惜しみ込み)。